レッドスターブルヘッドクロノグラフ
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レッドスターブルヘッドクロノグラフ

中国のマイクロブランドレッドスターのメカニカルクロノグラフ。
ムーブメントはシーガルST1901
シーガルのST1901は元々1965年に中華人民解放軍向けの航空用クロノグラフ開発(プロジェクト304)の際に作られたムーブメントが源流でさらに遡ると1940年代に登場した傑作クロノグラフムーブメントヴィーナス175が元ネタである。
ヴィーナス175はブライトリングの初代クロノマットなどスイスの名だたるクロノグラフウォッチに搭載された名品であったが設計思想が古いコラムシフト式クロノグラフから最新の機構であったカム式のクロノグラフムーブメント開発の為(ヴィーナス188)の資金調達の為ヴィーナス175の金型と生産設備の売却を検討。
当初ロシアに話を持ちかけたが数年前にヴィーナスは175の前身機ヴィーナス150の金型と生産設備をすでにロシアに売却していた為必要性がないと断られた。
そこで同じ共産国の中国へ打診(おそらく国自体が購入してくれると言う安心感から共産国に絞っていた可能性がある)
プロジェクト304開発の10年前の1955年に中国初の自社開発ムーブメントを開発したもののノウハウがなさすぎてろくな性能を出せなかったことやプロジェクト304用のクロノグラフムーブメントも探していたこともあり即購入を決定。
ついにプロジェクト304は完成。
噂の域はでないがこのプロジェクト304に使われたムーブメントのパーツはスイス製だったとも言われている。
この中国製ヴィーナス175を開発した工場が後に中国最大のエボーシュとなるシーガル。
時は流れ2003年シーガルはこのプロジェクト304用のムーブメントを再生産することを発表。
プロジェクト304の復刻版の他にムーブメント単体の販売も開始。
メカニカルクロノグラフムーブメントとしてはかなり原価が安く今では世界最安のメカニカルクロノグラフムーブメントである。
そのため様々なマイクロブランドがこれを採用し低価格のメカニカルクロノグラフ腕時計を発売している。
さてこのレッドスターブルヘッドはデザインがセイコーの名機セイコー5スピードタイマー茶馬をモチーフにしておりわざわざカラーもブラウンにしてる確信犯w
インダイヤルがセイコーが横二眼、レッドスターは縦二眼と違いがあるが(元々ST1902は横二眼だが90度ひっくり返した為縦二眼になってしまうw)パッと見茶馬に見える。
ムーブメント自体はかなり気合が入っておりビスにブルーメッキを施したり一部にコート・ド・ジュネーブ加工がされてたりする。
何よりすごいのがやたら手間がかかる微動緩急針機構にスワンネック緩急針を採用している。
ちなみにスタンダードのST1901は微動緩急針がない。
シーガルでもかなり上位に位置するムーブメントである。
ST1901搭載の腕時計の中ではかなり高額(と言ってもアリエクで約40000円ぐらいw)
中華と思えぬ作りの良さとセイコー5スピードタイマー茶馬の約5分の1で買えるコスパの良さ
そしてブルヘッド(ツノクロノ)のかっこよさとなかなかの名機である

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ゲームグラフィックTV
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